諭吉先生は同人作家になっても凄かったと思うという話
テイダイ台頭時代から少し前。(戦前、1872年)
この年、旧暦から今の太陽暦へ、暦の改定がありました。
(旧暦というのはたまに日めくりカレンダーとかで表示されてたりする太陰太陽暦のことで、
太陽暦というのは今日採用されている暦です。)
さて、陰暦で世界が回っていた当時の日本、
明治政府の中枢達、つまり早稲田の創立者大隈重信達が
「YOU太陽暦に変えちゃいなよ」と言い出したおかげで
世の中大混乱。
というのも、
当時の政府が少しトボケていたおかげで
民衆に太陽暦への理解を浸透させることなく改訂しちゃったんですね。
民衆は突然知らない暦に変えられて
なんじゃこりゃー!もう今日がいつかも分からんわー!
と右往左往の大騒ぎ。
そこに目を付けた
慶應の創立者、福沢諭吉。
この暦改定の話を聞くや否や、風邪だというのに
たった6時間で「改暦辨」(かいれきべん)という本を書き上げたそうな。
この「改暦辨」は民衆向けの太陽暦ガイドブック本で
あっという間に20万部を裁き売り、
結局400万部以上の売り上げを記録した大ヒット本。
人気のあまり海賊版まで出たとか。
大儲けした福沢諭吉はこの売上資金を慶應につぎ込み、
大隈重信のおかげで慶應は大変潤った…ということなんだが。
病気なのに6時間で一冊書ききる根性…。
そしてニーズもばっちり把握済み…。
このバイタリティと先見の目をもってすれば、
現代換算でいうなら
福沢諭吉はあっという間に大手サークルになれるよね。という話。
(りんご)